もうランナーの切り離しを済ませた方、まだつなげたまま管理している方、両方いらっしゃると思います。
実は、ランナーの切り離しには「これが唯一の正解」というものはありません。早めに切り離して苗を自立させるやり方もあれば、定植直前までつなげたまま育てるやり方もあります。
今日は、それぞれのやり方の考え方と、どちらを選んでも共通して大事になる管理のポイントについてお伝えします。
切り離しには2つの考え方がある
① 早めに切り離して独立させる
子苗の根がしっかり自立してから切り離すことで、親株の負担を早く減らし、それぞれの苗を個別に管理しやすくなります。
② 定植直前までつなげたまま育てる
親株から養分供給を受け続けられるので、子苗が充実しやすいというメリットがあります。特に近年の猛暑を考えると、つなげておくことで苗への負担を分散できるという考え方も広がってきています。
どちらが正解ということではなく、圃場の環境やその年の気候、管理の仕方によって使い分けられているのが実際のところです。
どちらを選んでも共通して見るべきポイント
それが「子苗の根がどれだけ自立しているか」です。早めに切り離すやり方を選ぶ場合は特に重要です。子苗を軽く触ってみて、グラグラしないかを確認してください。まだグラグラする場合は、根がしっかり張っていない証拠です。
⚠️ 焦って切ると起きること
この状態で切ってしまうと、親株からの水分・養分の供給が突然止まり、苗がしおれてしまいます。焦って早く切ると、この供給ストップのショックで苗そのものを弱らせてしまうんです。
つなげたまま育てる場合も、いずれ切り離すタイミングは訪れます。定植直前になって慌てないよう、日頃から子苗の根の状態を観察しておく習慣は、どちらのやり方でも役に立ちます。
切り離し後、まず気をつけること
どちらのやり方を選んだ場合でも、切り離した直後の苗は、親株からの水分・養分供給が途絶える分、一時的に吸収バランスが不安定になります。
直射日光を避ける
この時期は、明るい日陰で管理するのが安全です。特に真夏の炎天下でいきなり直射日光に当ててしまうと、供給が途絶えたショックに暑さのストレスが重なって、苗が一気に弱ってしまうことがあります。
こまめな水やり
切り離し直後の数日は、土を乾燥させすぎないよう意識してください。ただし過湿も根腐れの原因になるので、表面が乾いたら与える、というくらいの感覚で大丈夫です。
早めに切り離した方も、定植直前まで待って切り離した方も、この切り離し後のケアを意識するだけで、その後の生育がかなり変わってきます。
QS agriの管理方法
ここからは、切り離し後の具体的な管理方法です。
① 灌水:QS灌水スタートキット
QS-BH1・QS-BH2・硝酸カルシウム・硝酸マグネシウムを組み合わせたもので、肥料の5大要素と微量要素をこれ一つで賄えます。
使い方の注意
弊社の肥料は濃度が高いため、リン酸とカルシウムが結合してしまいます。肥料タンクとカルシウムタンクの2つに分けて使用してください。子苗には肥料タンク6000倍、カルシウムタンク8000倍で希釈し、ECは0.5を目安にしてください。
QS灌水スタートキット
② 葉面散布:QS葉面散布スタートキット
QS-B3・QS-B4・YMC-E・Siの4種混合を1000〜2000倍希釈で、週2〜3回散布します。切り離し直後で弱った苗の抵抗力を、葉から直接補ってあげるイメージです。低い位置から優しく散布してあげてください。
QS葉面散布スタートキット
③ 定植1か月前から:QS-H3
300倍希釈で週1回散布します。花芽や脇芽を誘発し、栄養成長から生殖成長へのスムーズな切り替えをサポートします。窒素を切るのではなく、H3の力で花芽分化を促していくのがポイントです。
QS-H3
④ 定植5日前から:白砂糖でEC上げ
葉面散布キットに白砂糖を1%混ぜて、少しずつ濃度を上げていきます。これにより子苗のEC値が上がり、定植後の早い活着につながります。
| 定植5日前 | 1000倍希釈 |
| 定植4日前 | 900倍希釈 |
| 定植3日前 | 800倍希釈 |
| 定植2日前 | 700倍希釈 |
| 定植前日 | 600倍希釈 |
⑤ 定植前:ドブ浸け
定植前には、葉面散布キットと楽農美人という微生物資材を混合した1000倍希釈液に子苗をドブ浸けしてから定植します。これにより、より早い活着が期待できます。
楽農美人
まとめ
- ✅ ランナーの切り離しに唯一の正解はない。早期切り離しと定植直前までつなげる、2つの考え方がある
- ✅ どちらでも「子苗の根の自立度」の確認が共通のポイント
- ✅ 切り離し後は直射日光を避け、こまめな水やりでケアする
- ✅ 灌水→葉面散布→QS-H3→EC上げ→ドブ浸けの流れで活着の良い苗に仕上げる
切り離し後は、灌水・葉面散布・QS-H3・EC上げ・ドブ浸けという流れで、活着の良い苗に仕上げていきましょう。
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それでは、次回の記事でお会いしましょう。QS agriの桜間でした。

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