苺のランナーが出にくい!お困りの苺農家さんが今やるべき対策

QS式栽培の紹介(肥料の使い方)

イチゴ農家のみなさん、こんにちは。QS agriの桜間です。
今日のテーマは、9月の定植に向けた育苗の要、ランナー受けのプロセスについてです。

ランナー受けは一見シンプルな作業ですが、どの苗を選ぶか、どのタイミングでポットに受けるか、そして育苗中の管理によって、秋以降の収量が大きく変わります。今日は失敗しないランナー受けのプロセスを、順番にお伝えします。

こんな経験はありませんか?

  • ・ランナーから苗を作ったのに、定植後の活着が悪かった
  • ・毎年同じように育苗しているのに、苗の出来にばらつきが出る
  • ・どの苗を使えばいいか、基準がよく分からない
  • ・育苗中の施肥管理が複雑で、何を使えばいいか迷う

実はこれらの悩み、多くの場合は苗の選び方と育苗中の管理に原因があります。今日はその両方をまとめてお伝えします。

ランナーにできる苗の種類

親株の果実収穫が終わると、株元のクラウンからランナーが活発に伸び始めます。1本の親株からは、約30本のランナーを得ることができます。

ランナーの先端に最初にできる子苗を「太郎苗」と呼びます。太郎苗の先にできるのが「次郎苗」、さらにその先が「三郎苗」、「四郎苗」と続きます。

⚠️ 重要:太郎苗は使わない!

見た目は太郎苗が一番大きくて立派に見えますが、定植に使わない方がよい苗です。

  • 病害リスク:親株と維管束で直接つながっているため、炭疽病などの病原菌が伝染しやすい
  • 苗の老化:根が褐変・黒変していることが多く、発根しにくい老化苗

✅ 定植に使うのは次郎苗・三郎苗

発根が良好で、細胞レベルで若々しいため、安定した収量につながります。

ランナー受けの手順

STEP 1

ポットの準備

9〜12cmのポリポットに培養土を入れて準備します。

STEP 2

子苗の選定

親株から伸びたランナーをたどり、次郎苗・三郎苗を確認します。良い苗の見分け方は3つ。

  • ・ 葉が1.5枚ほど展開していること
  • ・ 発根部位が茶色に日焼けしていないこと
  • ・ ランナーが多少細いこと(細い方が苗が若い証拠)

STEP 3

ポットへの固定

子苗をポットの上に配置し、Uピンでランナーをポットの土に固定します。地面に直接接地させず、培養土を入れたポットで空中受けするのがポイントです。ピンでしっかり固定してから約1週間で、株を触ってもグラグラしなくなります。

STEP 4

水分管理

固定後は親株を中心にかん水します。子苗側はポット表面が乾いてからかん水する形で管理します。過湿も根傷みの原因になるので注意してください。

STEP 5

発根の確認と継続管理

切り離しは定植直前の8〜9月頃に行います。それまでは親株からの養分供給を受けながら、ゆっくりと苗を充実させていきましょう。1本のランナーで作る苗数は3〜4株を目安に。それ以上先のランナーは先端をカットして、選んだ苗に栄養を集中させましょう。

ランナー焼け対策

採苗期は気温が高く、高温・乾燥・かん水過多・根傷みがランナー焼けを助長します。以下の3つを徹底しましょう。

① こまめなかん水

乾かし過ぎないよう意識してください。

② 遮光と遮熱

近年の温暖化の影響で、4〜5割、場合によっては7割の遮光が必要になるケースも増えています。

遮光と遮熱は別物です

遮光は光の量を減らすもの、遮熱は太陽の熱線を反射させてハウス内の温度上昇を抑えるもの。遮熱資材の併用がこれからの育苗では非常に重要です。ただし、やりすぎは苗の徒長につながるため、天気や気温に応じて調整しましょう。

③ 換気

ハウスの開口部をできるだけ広くして、こもった熱気を外に逃がしましょう。

QS agriからの提案

育苗期の施肥について

育苗中はどんな肥料を使えばいいか悩む方も多いと思います。QS肥料は、肥料の5大要素と微量要素を全て賄えるように設計されています。施肥管理で迷う必要がなく、作業と管理に集中することができます。育苗から収穫まで同じ肥料を使い続けられるので、効率的で無駄がありません。果実が甘く、大きくなる。それがQS肥料です。

葉面散布:QS葉面散布スタートキット

親株とランナーでつながった状態の子苗に、葉面散布を行います。4種類の資材を混合して使用します。

QS-B3

微量要素入りアミノ酸の液状複合肥料(NPK:3-9-3)。根圏の菌相を整え、貯蔵養分を蓄えます。

QS-B4

微量要素入りアミノ酸の液状複合肥料(NPK:2.5-2.5-7.5)。果実への養分供給をサポートします。

YMC-E

有機酸ミネラルカルシウム。カビ類への抗菌効果と、生長点・果実へのカルシウム直接補給ができます。

Si(珪酸)

植物の細胞壁を強化し、アブラムシ・ハダニなどの害虫や、灰色かび病・うどんこ病への耐性を高めます。シリカ層が光合成効率も向上させます。

使い方:4種類を混合した1000倍希釈液を、週2〜3回散布します。これにより、高温にも強く、抵抗性を持った充実した苗に仕上がります。

QS葉面散布スタートキット

土壌改善:楽農美人

楽農美人に含まれるペニバシラス属菌が植物成長ホルモンを促進し、ポットへの活着が良くなります。炭疽病・萎黄病への静菌作用もある、育苗期に頼れる微生物資材です。

まとめ

  • ✅ 1本の親株から約30本のランナーが得られる
  • ✅ 使うのは次郎苗・三郎苗。太郎苗は老化苗のため避ける
  • ✅ 鉢受けは葉が1.5枚展開し、発根が始まった頃に
  • ✅ Uピンでしっかり固定し、8〜9月の定植直前まで親株とつなげたまま管理する
  • ✅ 1本のランナーで3〜4株を目安に、先端はカット
  • ✅ ランナー焼け対策として遮光(4〜7割)・遮熱資材の併用・換気・こまめなかん水を徹底する
  • ✅ 葉面散布スタートキットで苗を内側から強くする

9月の定植に向けて、今この時期の育苗管理が収量を左右します。ぜひ参考にしてみてください。

ご質問はコメント欄にどうぞ。次回もイチゴ栽培に役立つ情報をお届けします。では次回の記事まで!

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